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多頭式刺繍機 その2 使用方法


刺繍の現在と昔について
ジャガード刺繍機の続きです。

先ず柄を読ませるためにパンチカードをセットします。
何10メートルにもなるカードを
糸巻き車みたいなのにグルグル巻き付け、
エンドレスにするため両端をボンドでくっつけて、輪っか状にします。

くっつけた部分が柄のスタート、エンドになります。

ストップセンサーに読み込ませるため、
アルミホイールを両面テープで止めていきます(確か銀テープと呼んでおりました)
これでセット完了です。

ふぅ〜今思い返すだけでも大変な作業でした。
さて続いて試し縫いに入ります。
柄のうち忘れやいびつなところは無いかチェックしながら進めます。
その間色替えがあれば、ストップさせる為さっきの銀テープをつけていきます。
こんな恐ろしく時間のかかる作業なので、少々のことは目をつむりますが、
刺繍漏れがあったら悲惨です。こんな時の為にゼロデータを柄の途中に何箇所か入れておくんですが、
刺繍漏れが含まれるゼロデータ間全てやり直しになります。

現在型作りしている平林さんは、「ちょっと線が細かったな〜」とか
「この顔可愛くな〜い」などといっては何度も何度もやり直しています。
因みに平林さんは、ジャガードを触ったことがありません。 
三好

多頭式刺繍機−ジャガード織機1


刺繍の現在と昔について
今回は多頭式刺繍機の話です。

多頭式刺繍機とは、一度にたくさん刺繍することができるミシンのことです。
(多頭式刺繍ミシンは、2〜30頭まであります)

このミシンは、昔、通称"ジャガード"と呼ばれていました。
これはデータの読み取り方が、
いわゆる"ジャガード織機※"と同様なため、こう呼ばれていました。
※パンチカードを利用しており、パンチカードの1列の穴が横糸および経糸1本に対応する。
 これは、その後、計算機などに応用されました。

今思えばさ先にお話ししたパンチングマシンにも勝るとも劣らない、
恐ろしくクラッシックなもの何ですが、
当時は多頭式刺繍機自体が非常に珍しく、新聞に掲載される程でした。
次回詳しくご紹介します。
三好

刺繍ミシン(手振ミシン2)


刺繍の現在と昔について
最大この刺繍ミシンの魅力は速さです。
何しろ文字入力の必要がありませんし(頭に入ってます)
回転数も高速刺しゅう機の1、5倍くらいあると思います。
それと文字の仕上がりですか。
熟練職人のいわゆる"達筆"を見るとうっとりします。

しかし悲しいかな、刺繍業界も他業界と同様後継者がいなくなってきています。
一人また一人技術を持った人が少なくなってきています。
恐ろしくアナログなこのミシン、何とか生き残ってもらいたいものです。
三好

刺繍ミシン (手振ミシン1)


刺繍の現在と昔について
ずっ以前からあり、今でも現役のミシンがいます。
それが刺繍ミシンで、通常"横振"(よこぶり)と呼ばれいます。
全体形状は、昔の普通のミシン(カーネーションで主人公が使用している)と同じです。

違いは、普通のミシンは、「送り」(前後に動く)しかできませんが、
横振ミシンは、左右にも動くところです。
そのため、「(布)抑え」がありません。(気を抜くと指を縫います)
主にネーム刺繍に使われ、職人が1枚いちまい縫って行きます。
三好

刺繍を作成するソフトについて3


刺繍の現在と昔について
今日は先日の刺しゅうデータ作成機(パンチングマシンと云います以下PM)の続きです。

パソコンでは印刷物などはスキャナーで取り込みますが、PMは投影機を用います。
先ず投影機で原画を6倍に拡大し方眼紙に写し取ります。
拡大された図案を、今度は実際の刺しゅうと同じように線を定規などで書き込みます。
それをPMの製図板みたいなのに貼り付け、ベルト駆動の針をセットします。

ここからいよいよ本番のパンチングです。
製図板の前に箱があり左右にハンドル(パチンコの右手で回すノブを想像して下さい)が付いています。
このハンドルを動かし先の針を動かし図案の線を辿るのですが、右ハンドルは左右方向、
左ハンドルは上下にそれぞれ動くようになっています。
例えば針を右斜め上に動かしたかったら、右ハンドルは右回り、左ハンドルは左回り
左斜め上なら両方とも左という具合です。そうして針先を移動させ足元のペダルを踏むと、
7〜8cmのパンチカードを『バッタン』と打ち抜きこれで1針になります。

どうです恐ろしく時間のかかる作業ですね。どんなに急いでも1時間に700〜800針が限度です。
通常8〜9センチの丸型ワッペンでも10,000針はすぐに越えてしまいます。
PMでこれを作成したらゆうに10時間はかかり、それプラス先の作図作業を入れると
ワッペン1枚のデータ作成に2日も掛かってしまいます。
どうですか平林さん?
三好

刺繍を作成するソフトについて2


刺繍の現在と昔について
5年程前になりますが、NHKで『アジアの刺しゅう現状』を見ました。
日本では、現在ではほとんど使用されていない、20〜30年前の刺繍データ作成する機械(パンチングマシン)を使用していました。
日本のミシン中古機が出回っているのは知っていますが、
作業時間が、何十倍〜何百倍もかかるパンチングマシンまで、今だに使っているとは…驚きです。
その内容は次回お知らせします。
三好

刺繍を作成するソフトについて1


刺繍の現在と昔について
刺繍データの作成は、現在は専用のソフトを使って作成しています。
ソフトを使用しますと、オリジナルデザインは作成に時間はかかりますが、
昔に比べると、夢のように早くできます。
ソフトでとても便利なのが、刺繍フォントで、そのおかげで、
イージーワッペンなどは、お客様にお安く提供できています。
※刺繍フォント・・このHP中では当店刺繍書体といっているものです。
三好